何がしたいか分からない時は「ちょっとやってみよう」を行動する
小さい頃から、目標をもって努力を重ねることを私たちは教わります。学校のテストで90点を目標にして勉強する、部活で県大会優勝を目指して、毎日辛い練習に打ち込む、上司から言われた仕事を必死に頑張る。
自分の意識をコントロールして、目標を達成するために「やらなければならい」活動に集中する。とても大切な能力と言われています。でも、自分をコントロールすればするほど、自分が本当に望んでいる「やりたいこと」が分からなくなることがあります。
一歩間違うと、頑張っても頑張っても成果が出ない。あるいは、頑張って成果が出ても何となく充実しないことが起こりえます。
結局、初めて「ちょっとやってみたい」という気持ちから選択し行動したのは、大学院まで出て、やっとエンジニアとして成果が出せるようになってからでした。そこから、フィンランドの大学で、デザインを学び始めました。蛇のように紆余曲折したキャリアを歩みながら、今は心からやりたいと思える仕事をしています。
子どもの頃、自分のしたいことが分からない人はいないのではないでしょうか。極端な話、赤ちゃんの頃は、自分で意識をコントロールすることが全くできません。身体の欲求に100%正直です。だから、親が自分の意識をコントロールして(Psychic Energyと心理学ではいうそうです)、人間の生活を送れるよう育児をします。
大人になるにつれて、自分で意識をコントロールして、生活を送るために、「すべきこと」に意識を向ける(集中する)ことを覚えていきます。大人になると良くも悪くも、好きでもないことに意識を向けられる、いわば自分を騙すことがを覚えていきます。だから、好きじゃない勉強にも無理やり打ち込めるし、親や上司の言うことに渋々従って頑張ることもできます。
勘が良い人は、自分が好きなこと、好きじゃないことくらい分かっていると思います。私のように不器用で、なまじっか努力をしていくことが得意な人に限って、自分がしたいことが分からなくなるような気がします。数年であれば、受験勉強のように目標を立てて努力し続けることができるかもしれない。でも、人生の10年、20年と心が動かないことに没頭し続けることはできないのではないでしょうか。だから、「ちょっとやってみたい」を小さい頃から大切にして、そのモチベーションを育てて、その子なりの好き・嫌い、得意・不得意を育んでいって欲しいし、自分の子供にはそうやって育ててあげられれば嬉しく思います。
写真:Image by klimkin from Pixabay
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